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「全部一緒じゃないの?」ヨガ・ピラティス・ストレッチの違いを解説

こんにちは!ぴーくです。今回はヨガ・ピラティス・ストレッチの違いです。

ヨガ・ピラティス・ストレッチは一見似たようなエクササイズです。実際、共通点が多いため混同されがちですが、それぞれ目的・効果が異なります。

でも違いが良く判らないし、ボディメイクやダイエットには、どれをやれば良いの?

そんな方のため、この記事ではヨガ・ピラティス・ストレッチの違いをテーマに、それぞれの特徴や共通点を解説していきます。またボディメイクへの適正も比較するので、どのエクササイズを選ぶかで悩んでいる方は、ぜひ参考にして下さい。

ヨガ・ピラティス・ストレッチの共通点と違い

ヨガ・ピラティス・ストレッチの違いが良く判らない理由は、運動の方向性やメリットに重なる部分があるからです。

ヨガ・ピラティス・ストレッチの共通点と、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ヨガ・ピラティス・ストレッチの共通点

まず、ヨガ、ピラティス、ストレッチは、身体の柔軟性が高まるという共通点があります。それぞれのポーズや動きが筋線維・神経に影響し、筋肉が伸縮しやすくなったり、関節を支えるインナーマッスルがスムーズに動くようになるため、関節の可動域が広がり柔軟性が向上するのです。

また、水泳・球技のような激しい動きは求められず、静かで運動強度が軽いという特徴もあります。運動により身体が温まり血行は促進されますが、運動の強度が低いため身体への負担があまりかかません。筋肉の緊張がほぐれ、リラックス効果も期待できます。

共通点

  • 身体の柔軟性の向上
  • 静かで運動強度が軽い
  • リラックス効果

ヨガは、呼吸法と静止ポーズで心身を整える

ヨガは、身体を柔軟に使ったポーズに独特な呼吸法を合わせたエクササイズです。

起源は、古代インドの伝統的な精神修養法で、瞑想し自分自身と向き合い、穏やかに幸せな精神状態を目指すことを目的としていました。対して、エクササイズとしてのヨガは、ポーズと呼吸法を組み合わせによる、心身の深いリラックスや柔軟性の向上などが目的です。

ヨガの特徴

  • ポーズと呼吸法を組み合わせたエクササイズ
  • 心身の深いリラックスが目的
  • 起源は古代インドの精神修養法

ヨガには、動物や自然物などをモチーフとしたポーズの型がいくつもあります。身体を柔軟に動かしポーズすることで、リンパや血流がスムーズに流れエネルギーの滞りを解消させます。

ヨガの代表的なポーズ

また、ポーズのインパクトが強いヨガですが、実は同じぐらい呼吸法も重要。「気持ちの高ぶりを抑える」「体温を暖めたる」など効果の異なる呼吸法をポーズに組み合わせ、心身共にリラックスさせます。

ヨガの代表的な呼吸法
呼吸法特徴・効果
スーリアベーダナ肩鼻から吸い、逆の鼻から吐くを繰り返す呼吸法。体温上昇・活力や集中力アップ・心身のバランスを整える。
シータリー舌の先をUの字に丸めて息を吸い、両鼻から鋭く吐く呼吸法。体温を下げる・精神を落ち着ける。
ブラーマリー鼻から息を吸い、吐くときに「ん”~~~…」と蜂の羽音のような胸鳴音を出す呼吸法。深いリラックス効果がある。

ピラティスはインナーマッスルを鍛える筋トレ

ピラティスの運動としての特徴は、体幹(胴体の筋肉)・インナーマッスルを鍛えられる筋トレであるということです。

もともとは、19世紀のドイツで、看護師ジョセフ・ピラティスによって考案されたリハビリ用の運動です。怪我で長期間動けない兵士が寝たきりにならないよう、ベッドの上で身体を動かせる筋トレとして開発されました。エクササイズのピラティスは、ほぼ自重トレーニングの1ジャンルで、姿勢の改善によるスタイルアップ効果などが注目されています。

ピラティスの特徴

  • 体幹・インナーマッスルを鍛える自重トレ
  • 姿勢改善によるスタイルアップ効果
  • 起源はドイツ看護師考案のリハビリ運動

自重トレーニングとはいえ、アウターマッスルを大きくする筋力トレーニングとは違います。比較的ゆっくりとした動作で、胴体や手足を動かすため、メインで鍛えられるのはインナーマッスルです。また、身体を床と平行状態で行う種目が多く、体幹の筋肉も多く使われます。

体幹・インナーマッスルの役割は、関節位置や動きを補助したり内臓を正しい位置にキープすることです。鍛えることで姿勢が改善し、スタイルが良くなります。

ぱっと見の印象が似ているためヨガとピラティスは混同されがちですが、別のエクササイズです。

詳しくは、ヨガとピラティスは何が違う?ふたつのエクササイズを徹底比較の記事をどうぞ。

ストレッチは準備・整理運動

ストレッチとは、運動のための予備運動です。

ストレッチの起源は不明です。昔から、筋肉を伸ばすことで、怪我が防げたり運動パフォーマンスが上がる事が習慣的に知られていました。これを、アメリカ人のボブ・アンダーソンが「ストレッチング」という書籍で体系的にまとめたことにより、ストレッチという名称が浸透しました。エクササイズとしてのストレッチは、筋肉・関節を引き延ばし、柔軟性の向上・怪我の予防はもちろん、運動後の整体体操での疲労回復にも効果があると知られています。

ストレッチの特徴

  • 運動のための予備・整理運動
  • 怪我の予防・疲労回復
  • 昔から知られる準備運動をアメリカ人が体系的にまとめた

身体を伸ばすことで対象の筋肉の温度が上がるため、身体を動かしやすくなりパフォーマンスが上がります。関節の連動がスムーズに怪我をしにくくなるので、高強度の運動をする前の準備体操として優秀です。また、強度の高い運動後は筋肉に乳酸などが蓄積され疲れを感じますが、整理体操としてストレッチで動かし血行を促進させると、疲労を早く抜くことができます。

ストレッチは、運動のパフォーマンスを上げ、次の運動にもつなげられる、まさに運動のための運動です。

ヨガ・ピラティス・ストレッチはどれを選べばよい?おすすめ種目も紹介

ヨガ・ピラティス・ストレッチの特徴は判ったけど、結局どのエクササイズがおすすめなの?

という方のため、3つのエクササイズを比較してみました。

ボディメイク効果はピラティス

みっつのエクササイズで、ボディメイク効果が1番高いのはピラティスです。

エクササイズボディメイク運動強度
【1位】 
ピラティス
3.0METs
【2位】
ヨガ
2.5METs
【3位】
ストレッチ
2.3METs

ピラティスの運動強度は3.0METs。ウォーキング・掃除などの家事と同程度の強度で、脂肪燃焼効果が期待できる有酸素運動です。

また、平時のカロリー消費の高いインナーマッスルが鍛えられ、基礎代謝もアップし痩せやすい身体になります。さらに、インナーマッスルは内臓位置や関節を正しい位置にキープするため、猫背・巻き肩・お腹ポッコリなどを解消。姿勢改善によるボディメイク効果も期待できます。

ボディメイク2位:ヨガ

2番目はヨガです。運動強度は2.5METsと簡単な家事程度なため、消費カロリーはそれほど大きくありません。しかし、ポーズを保つことで体幹が鍛えられるため、ピラティスには劣りますが姿勢改善も期待できます。

ボディメイク3位:ストレッチ

ストレッチは運動のための運動であるため、せいぜい身体が暖かかなる程度の運動強度(2.3METs)。ダイエット・ボディメイクへの影響は最低限です。

リラックス効果はヨガ

身体だけでなく心も落ち着けて整えたい方にはヨガがおすすめです。

エクササイズリラックス効果優位になる自律神経
【1位】
ヨガ 
副交感神経
【2位】
ストレッチ
副交感神経
【3位】
ピラティス
交感神経

瞑想のため、身体と心を落ち着けるよう何千年も研究されたジャンルなので、リラックス効果は抜群です。また、ヨガ独特の呼吸法は、副交感神経を刺激し血圧・心拍数を落ち着かせてくれます。ポーズと組み合わせることで効率的に、心身の緊張をほぐしてくれるのです。

リラックス効果2位:ストレッチ

リラックス効果の2番目はストレッチです。運動後の整理運動や就寝前に行うことで程よく身体が温まり、身体が休息状態にシフトします。

リラックス効果3位:ピラティス

ピラティスはどちらかというと、交感神経が優位になるエクササイズです。程よい身体の緊張感と体温上昇で、トレーニング後には頭がスッキリし集中力が増します。

一番手軽なのはストレッチ

1番負担が少なく、ハードルが低いのはストレッチです。

エクササイズ運動の簡単さ運動の軽さ
【1位】 
ストレッチ
【2位】
ヨガ
【3位】
ピラティス

ストレッチはごく軽い有酸素運動で、運動強度としては子供と座って遊ぶ程度。また、筋肉を伸ばすさいも、苦痛を感じない程度の強さで十分のため、ほとんど身体に負担がかからず、程よく身体を温め筋肉をリラックスさせることができます。

本格的な身体を動かす前の準備運動はもちろん、体力に自信がない方の運動、就寝前のリラックス用など幅広く活用できるハードルの低い手軽なエクササイズです。

手軽さ2位:ヨガ

2番目のヨガも、ハードルが低いエクササイズです。身体の柔軟性が必要とされる難易度が高いポーズなどもありますが、停止している状態が長く体力的な負担が小さいです。

手軽さ3位:ピラティス

ピラティスは自重トレーニングであるため、ストレッチ・ヨガと比べ体力的負担が高く、少しハードルが上がります。

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