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ヨガとピラティスは何が違う?ふたつのエクササイズを徹底比較

こんにちは!おうちフィットネス応援隊のぴーくです。

自宅でできるエクササイズの代表格ヨガ&ピラティス。特別な用具で、スペースさえあればできる人気のエクササイズですが…

ヨガ・ピラティスって…

  • どんなエクササイズ?
  • どういう違いがあるの?
  • どちらを選んだら良い?

ヨガ・ピラティスの経験がない方だと、ふたつの違いが良く判らないと思います。実際、私も勉強するまでは「名前が違うだけで、パスタとスパゲッティの関係みたいなものでしょ?」なんていう頓珍漢な考えをしていました。

この記事では、ヨガ・ピラティスふたつのエクササイズの違いを比較し判りやすくまとめました。これから始めようと考えている方は、ぜひ参考にして下さいね。

ヨガとピラティスってどんなエクササイズ?

まずはヨガ・ピラティスが、それぞれどういうエクササイズなのかを簡単に紹介します。

ヨガは心身を整える

ヨガは、独自の呼吸法とポーズを組み合わせた心身を整えるエクササイズです。

オリジナルのヨガは古代インド発祥で、約4500年もの歴史があり、業者の修行の一環として行われていました。瞑想によって神・自然と一体化をすることを目的とした伝統ある宗教的業法であり、哲学的側面もあります。

ピラティスは体幹・関節を安定させる

一方、ピラティスは主にインナーマッスルを鍛え、体幹・関節を安定させるエクササイズです。

オリジナルのピラティスは、20世紀初頭にドイツ人看護師のジョセフ・ピラティスによってリハビリ用に考案されました。けが人がベットの上でも行えるように設計されたため、強度の軽い種目が多いです。

ヨガとピラティスの違いを比較

ヨガとピラティスは、以下のポイントに違いがあります。

  • 運動の方向性
  • 運動強度
  • 運動時の呼吸
  • 運動から得られるメリット

ヨガとピラティスは運動の方向性が違う

1番の違いは、ヨガはポーズキープのため「停止する」のに対し、ピラティスは身体を「動かす」という運動の方向性です。

ヨガはアーサナと呼ばれる静的なポーズが特徴です。筋肉をストレッチさせ、その状態をキープするのに筋肉を使う「停止」の運動になります。

一方、ピラティスはヨガよりも動的で、体幹を意識した細かい動きが特徴です。脚や手を挙げたり、腰を上下させるなど、筋肉を収縮させる筋トレのような「動かす」運動を行います。

※少しマイナーですが、近代にはヴィンヤサという、流れるようにポーズを切り替える「動くタイプのヨガ」も考案されています。

ヨガとピラティスでは運動強度が違う

ヨガとピラティスは運動強度にも差があります。運動強度とは、運動の強さや身体活動の強度を表す指標で、METsという単位を使って表されます。

ヨガは約2.5METs、これはゴミ捨てや植物への水やりなど、本当にごく軽い日常動作レベルの運動強度です。

ピラティスの運動強度はは3.0METs。動きがある分ヨガより高くなっていますが、掃除など簡単な家事程度の運動強度です。

当然運動強度が高い方がエネルギー消費も激しく、より多くのカロリーを消費できます。

ヨガとピラティスでは呼吸がちがう

ピラティスは胸式呼吸が基本で、胸郭を広げ胸いっぱいに空気を取り込みます。胸郭が広がることで、体幹が安定し深層部の筋肉への刺激がはいりやすくなります。

ヨガの呼吸はプラーナヤーマと呼ばれています。基本だけでも、腹式呼吸・胸式呼吸・鎖骨呼吸の3種類があり、ポーズや目的によって使い分けます。

  • 腹式呼吸: お腹を膨らませながらゆっくりと深呼吸をする方法です。副交感神経を優位にし、リラックス効果が高いのが特徴です。瞑想や休息のポーズなど、体を休ませたいときに適しています。
  • 胸式呼吸: 胸を膨らませながら呼吸をする方法です。交感神経を優位にし、活力を与える効果があります。立位のポーズやバランス系のポーズなど、体を動かすときに適しています。
  • 鎖骨呼吸: 胸の上部、鎖骨のあたりを意識して呼吸をする方法です。息を吸うときに鎖骨を持ち上げ、肺の上部を空気で満たします。肩を動かさずに呼吸するため、通常の呼吸よりも浅く早い呼吸になります。

また、基本の3種類以外にも「片鼻から行う」「喉を閉じる」「ハミングのように息を吐く」など、色々な呼吸法があります。

ヨガ呼吸に🔗

ヨガとピラティスはメリットが違う

運動や呼吸が違えば、当然得られるメリットも変わってきます。

ヨガのメリットは、柔軟性の向上と、高いリラックス効果です。

ヨガのポーズは、ゆっくりと筋肉に力が加わるため、充分に筋肉が引き伸ばされます。伸ばされた筋肉に対応するため、神経が発達し関節の可動域が広がり、柔軟性が向上するのです。

また、ヨガのリラックス効果が高いのは、余計な事を考えずポーズと呼吸に集中できるからです。ポーズ中は運動に意識を割く必要がなく、呼吸も心身を落ち着けることに特化しています。

ピラティスのメリットは、体幹などの筋トレ効果とスタイルアップです。

ピラティスの種目は胴体を使った全身運動が多く、腹筋や背筋など体幹の筋肉やインナーマッスルが鍛えられます。また、インナーマッスルにより関節が安定し、内臓位置が正常化することによるスタイルアップ効果もあります。巻き肩・反り腰・猫背や下っ腹が出ている方には見逃せないメリットです。

ヨガとピラティスの共通点とは?

ピラティスはヨガ・太極拳などを下地に考案されているため、運動の特徴・効果など一部共通する部分があります。

  • 体幹を鍛えることができる
  • 身体保護用のトレーニングマット

体幹を鍛えることができる

ヨガとピラティス1番の共通点は、体幹の筋肉を鍛える種目が多いことです。

体幹の筋肉とは、腹筋、背筋、腰回りなど身体の中心部分にある筋肉の総称です。 姿勢を保ち、身体を動かす上で重要な役割を果たしています。ヨガもピラティスも、体幹の筋肉を引き締めて姿勢を維持する必要があるため、体幹を鍛えることができます。

ヨガピラティス
三角のポーズクルートブリッジ

身体保護用のトレーニングマット

エクササイズとしての特徴ではありませんが、バスタオルサイズのトレーニングマットを使うという見た目の印象も似ています。ヨガ・ピラティスどちらも、肘・膝・背中など身体を床に着く種目が多いため、快適に行うためトレーニングマットを用意する方が多いです。

ヨガマットへのリンク

ヨガとピラティス、どちらを選んだらよい?

あらためて、ふたつのエクササイズの違い・共通点をまとめました。

ヨガピラティス
運動の
方向性
ポーズで停止するストレッチ身体を動かす筋トレ
運動の
強度
2.5METs3.0METs
呼吸胸式・腹式・鎖骨呼吸など胸式呼吸
メリット柔軟性・高いリラックス効果姿勢改善・スタイルアップ
共通点体幹を鍛えられる
トレーニングマットの上で行う

以上を踏まえて、ヨガ・ピラティスはこんな方におすすめです。

ヨガをおすすめしたい方

疲れている方

ヨガは心身が整うエクササイズなので、仕事・家事育児などに追われ疲れている方におすすめします。ヨガのポーズで筋肉を伸ばすと、身体の緊張がほぐリラックスできます。また、呼吸とポーズに集中すれば雑念が消え頭をリフレッシュできます。

体力に自信がない方

ヨガは低強度の運動なので、体力に自信がない方にもおすすめします。ヨガはポーズと呼吸がメインなため、ごく軽い日常生活レベルの運動強度です。そのため、運動不足で体力が落ちていても、身体に無理な負担をかけることなく取り組めます。

ピラティスをおすすめしたい方

姿勢が悪く体型が崩れている方

ピラティスは体幹・インナーマッスルをメインで鍛えられるため、姿勢が悪い方におすすめです。猫背・反り腰など姿勢により体型が崩れている場合、体幹・インナーマッスルの筋肉を鍛えることで改善できます。関節・内臓位置が安定するため、余計な筋肉を付けずにスタイルアップ可能です。

運動でカロリーを消費したい方

ピラティスはヨガやストレッチなどより運動強度が高く、カロリーを消費しやすいエクササイズです。有酸素運動でもあるため、脂肪の燃焼効果にも期待できます。また、インナーマッスルを鍛えることで安静時にもエネルギーを消費してくれるようになります。

それぞれに強みがあるエクササイズなので、「自分の状況や目的に合わせて、どちらもやる!」のがおすすめですよ。

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